高齢者が増加する一方、核家族や共働き家庭が一般的になり、「家族が直接見守る」ということが難しくなってきています。
そんなお互いの不安を払拭するのが「IoT」です。
今回は、IoT技術を活用することでどんな見守りができるのか、どんな製品に搭載されているのか、などについて詳しく解説していきます。
Contents
そもそも「IoT」って何?
「IoT」は「Internet of Things」の略で、さまざまなものをインターネットに繋ぐことを指します。
デジタルツールだけでなく、家電やおもちゃなど、インターネット接続できるアイテムが多く開発され、今や多くの「IoT」製品が販売されています。
高齢者、子供、ペットなど家族に合わせた見守りができる
「IoT」の技術が使われる目的、その1つに「家族の見守り」があります。
例えば高齢者の場合、一人暮らしや施設入所が増えていますが、家族や介護スタッフの目が細かいところまで行き届かないのが現状です。
また、共働き世帯で子供の見守りを強化したい、留守中のペットを見守りたい、という需要も高まってきました。
その問題を解決するために、遠隔操作ができるスマートカメラや、携帯できる小型GPS機器、ハイスペックな見守りロボットなどが開発されています。
どんなふうに活用できる?
IoT機器を使って見守りにどう活用できるのか、見守り対象ごとに具体的にご紹介します。
高齢者の見守り
頻繁に会うことが難しい、離れて暮らす高齢者の両親の様子が気になる方には、見守りカメラは最適と言えるでしょう。また、プライバシーに配慮した見守りをしたい場合、センサー機器やスマート電球などを自宅の生活導線上に配置し、普段の生活リズムの把握、異常時にアプリを通じて通知を受け取る事できるので、こうした機器を活用することも一つです。
特にひとり暮らしの高齢者の方は、孤独死のリスクが高まってしまうため、IoT機器を使って普段から見守ることができれば安心でしょう。高性能な見守りロボットを活用すれば普段の見守りにプラスして健康チェックや投薬、通院の予定管理をすることも出来ます。
子供の見守り
共働きで帰宅が遅くなってしまい、子供だけで留守番をしている場合、外出先でも子供の様子を見たいというニーズは高まっています。
子供が無事に帰宅しているのか、帰宅してからも安全に過ごしているのか、見守りカメラを使えば見ることができます。カメラに会話機能が付いているものもあるので、声がけも出来ます。
また、登下校や習い事で子供が外出している際の心配を解消する方法として、小型GPS機器を持たせるというのも一つです。
位置情報がスマホでいつでも確認でき、機器によっては防犯ブザーやメッセージ送受信機能が備わっているものもあるため、日々の心配を解消することができます。
ペットの見守り
ペットだけを残して外出するというシーンは日常的にあると思います。
その際、ペットが用意したご飯を食べたかどうか、何か体調を壊していないかなど、ふとした瞬間にどのように過ごしているのか気になる方も多いのではないでしょうか。
そんな時に見守りカメラを設置していれば、常に遠隔からペットの様子を見ることができます。
IoT製品の見守りにおけるメリット・デメリット
メリットとしては、
・人力では難しい見守りを簡単にしてくれる
・簡易的な見守りからしっかりとした見守りまで、希望に合わせて実現できる
・工事の必要がなく、簡単に始められる
・日々の心配事が解消され、心と時間にゆとりができる
・見守りだけでなく、防犯対策としても使える
というのが主な点です。
デメリットとしては、
・製品によっては、見守られる側が「監視されている」と感じてしまう
・製品によっては、インターネット回線が必要
・サイバー攻撃など、ネットセキュリティリスクが少なからずある
などが挙げられます。
ただし、これらは適切に対応すれば解消できます。
例えば、目的と利用者の希望にそった最適な製品を選ぶこと、見守られる人と十分にコミュニケーションをしてから導入すること、IDやパスワードの定期的な見直しとアプリを常に最新にアップデートしてセキュリティリスクを回避するなど、解消できることがほとんどです。
さまざまな種類のIoT製品
次にIoT製品ごとの活用方法について解説します。
見守りカメラ
見守りカメラで部屋の状況をスマートフォンで確認できます。また、自動撮影された写真や録画された動画なども見る事ができます。
シンプルなものから、可愛らしいフォルムでカメラ角度の調整や声で呼びかけができるモデルもあり、万が一の時にも安心です。
遠方に住んでいる高齢者の見守りや、自宅にひとりで居る子供・ペットの見守りに最適な製品です。
センサー
人感センサーや開閉センサーなど、その人の動作に合わせて機械が作動したり、見守る側のスマートフォンに通知が届いたりします。
トイレや寝室の扉、リビングなどの日常生活における導線に設置することで、生活リズムの把握が可能になります。
カメラとは違い監視されていると感じることが少ないため、導入への心理的障壁が少ない製品と言えます。
見守りGPS
GPS機能を使って、位置の特定や動作状況をスマホで確認できます。
ランドセルや普段持ち歩くカバンに取り付けが可能な物が多く、小型で携帯しやすい機器になっています。また、万が一の防犯ブザー、メッセージ送受信機能が付いているものもあり、外出時のご家族の様子が気になる方に最適です。
スマートフォンを持たせられない小さなお子様、徘徊が心配な高齢者向けに最適です。
見守りロボット(コミュニケーションロボット)
カメラ機能、ビデオ通話機能、ロボットとの会話機能、スケジュール管理機能、健康チェック機能、音楽再生機能など、様々な機能がついているロボット型の製品です。
見守りに加え、遊びとなる機能もあるため、単身世帯の高齢者はもちろん、留守中のお子様の遊び相手としても活用できます。
価格差が大きいため、年齢や用途に合わせて最適なモデルを選ぶのがポイントです。
スマート家電
スマートフォンと連携させることで、スマートフォンをリモコン代わりにして操作できるようになる家電のことで、家電のオン・オフや温度管理、タイマー設定など細かな管理を行えます。
家電の作動履歴の確認、長時間使用していない場合はアラートで知らせてくれる家電もあるため、それらを活用した安否確認が可能です。
代表例としては電球が挙げられます。
照明のオン・オフ状況を検知することで生活リズムを把握でき、長時間操作されない場合に通知が送られます。一人暮しで不在中に外から電球をオンにすれば、防犯対策としても使えます。
スマートリモコン
スマートリモコンは赤外線対応の家電であれば、Wi-Fiを経由して連携し、各家電をスマホで操作可能にするものです。
これにより、スマート家電を新しく買うことなく、手軽に今の家電をスマート化することができます。そのため、上記で説明したスマート家電と同様な見守り方法を実現することができます。
離れて暮らす家族も安心の見守りロボットとは!?
防犯対策バッチリのIoT搭載製品ついて少しはイメージがつきましたでしょうか?
近年、IoT化が急速に進み、今までの生活レベルを超えるような安心安全、そして便利なIoT搭載製品がたくさん存在します。
その中でもとてもオススメできる「見守りロボット」について下の記事で解説していますので、確認してみてください。
離れて暮らす家族も安心!「見守りロボット」でできることと選び方
目的や用途に合わせたIoT製品を選ぼう
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただくことで、IoTを活用した見守り製品についてご理解いただけたと思います。
IoT製品を活用することで、見守りに関する心配を安心に変えることができ、心と時間にゆとりを作ることが出来ます。
お互いが安心して暮らせるよう、ぜひ自分たちに合った製品を探してみてくださいね。